ハノーバー万博、DSD分別処理場
 

☆ ハノーバー市の紹介
 ニーダーザクセン州の州都で、大規模な国際見本市(メッセ)が開かれるビジネス都市として知られている。人口53万人。北ドイツの経済文化の中心都市のひとつ。

 

☆ ハノーバー万博
 ドイツ初の、そして20世紀最後の万博が6月から10月までハノーバーで開かれている。
環境もテーマのひとっだが、マスコミによると、不人気で予想入場者数を大幅に下回っているという。
行ってみるとDSDを始め人気のあるパビリオンには、2時間待ちの行列もできていた。

 万博会場の敷地は普段もメッセ会場として使われているとのことだが、とにかく広い。
各パビリオンとも見せ方やしかけに工夫をこらしていてそれなりに楽しめるものの、全体を見渡してみると、こういう万博自体がいかにも20世紀的に見えてくる。

 規模を大幅に縮小した愛知万博が、21世紀最初の万博としてどういうメセージを発信するのか、世界中から注目されることだろう。

 
日本館の内部スイスNGOのZERIの作った竹の建造物

 
 

 会場が広くて疲れることもあり、ほっとリラックスできる空間がありがたかった。
写真は竹でできたパビリオン。
裸足になり竹の床の感触を楽しむ。風の通る室内でハンモックに揺られて気持ちよく眠っている人もいた。
 このパビリオンを造ったのはスイスのNGOのZERIで、この竹の建造物はこれから日本の滋賀県にも造る計画らしい。偶然にも代表のグンター・パウリ氏と話ができた。彼はまだ44歳の若さだが、「ゼロ・エミジション」の発案、提唱者で、東京国連大学の学長顧問をしていた人物だ。
 気さくな人柄と強力なリーダーシップの持ち主で、NGO時代の到来を感じさせられる出会いだった。

 


☆ DSD分別処理場
  ハノーバーでも、黄色い袋に入れて家庭から出された容器包装材は、事業者負担で回収、分別、資源化されている。
 ハノーバー市郊外にある分別施設を訪ねた。
市内から回収されてきたごみが、筒状の大型トレーラーの中からドサッと出されてベルトコンペアで流れて行く。緑の点のマークの付いた容器や包装類が対象だが、35%の混入率でそれ以外のものが入っているという。
 スチール缶を磁選機で取ったあと アルミ缶、紙類、ペットボトル、プラスチックに手選別している。労働者はイタリアやアラブの人が多い。
 隣の新しい施設は万博会場のDSDごみの処理施設で、分別と前処理を全自動で行う世界初の産業用プラントが導入されているということだったが、万博が終わるまで見学は受け入れていない。その後、DSD社から送られてきた資料によると、8分別されているらしい。


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