講演の内容

東京都環境学習リーダー講座
『持続可能な社会に向かうために』

1.「現代のごみ」は何が問題なのか
 ・廃棄物の定義は時代と友に変わった
 ・地球資源の乱獲から大量生産、流通、消費(不完全消費)、そして大量廃棄へ
 ・プラスチツクの登場がもたらしたごみ質(ごみの内容)の劇的変化

2.日本のごみ行政のどこが問題なのか
 ・焼却主義の歴史
 ・非意図的有害化学物質ダイオキシンとその対策
 ・処分場は満杯!それなら大量リサイクル!?
 ・日本の法律に欠けているもの…拡大生産者責任

3.いのちと自然循環からごみを考える
 ・自然界には「ゴミ」はない…いのちの循環と物質循環
 ・いのちの連鎖を断ち切り、、生物の健康を脅かす有害化学物質
 ・21世紀に生きる私たちの課題

4.森とともに暮らすドイツの人々
 ・2000年夏の視察の旅から
 ・ゴミを出さない理念と法体系


学習会 『私たちの出すごみの行方は?』

1.「現代のごみ」とはどんなものでしょうか
 ・世界中からやってくる資源・原材料→年間5千万トンの家庭ゴミ、4億トンの産廃
 ・プラスチックの登場以降ごみ質が大きく変化、環境を破壊する化学物質に

2.日本のごみ行政の過去、現在そして…未来は?
 ・世界一の焼却大国のダイオキシン対策→科学技術の産物を科学技術で封ずる
 ・拡大生産者責任をあいまいにしたまま大量リサイクルへ

3.三多摩のごみ処理の動向
 ・総ごみ量は横ばい、総資源率は10年前の倍(25.4%)
 ・最大の課題・最終処分場の不足→ 不燃ごみも焼却で減量?そして焼却灰のセメント化導入へ

4.処分組合によるエコセメント化施設導入計画の背景と経過
 ・NEDOによるエコセメント技術の開発
 ・もう巨大処分場は作れない!東京都の提案で即プロジェクトがスタート
 ・今までの経過、今後のスケジュール

5.『エコセメント』ってどんなもの?
 ・普通のセメントの製造工程とエコセメントの製造工程
 ・二ッ塚処分場に建設される施設の概要と財政負担

6.『エコセメント』は本当にエコか?
 ・有害物質の溶融試験はクリアしているが…数十年先の経年変化は?
 ・脱焼却は過去の話し?焼却灰のリサイクルでリサイクル率は急上昇?
 ・燃やす前にもう一度考えよう


消費者団体連絡会 連続講座 行き詰まったごみ問題
 〜生産者・消費者の役割と責任〜

1.廃棄物問題とは何か
 @一般廃棄物量 5120万トン、東京ドーム138杯分(97年)
  ごみ処理費 83年 7,974円/人年 → 18,000円/人年(総額2兆6990億円)
 Aゴミ質の特徴は使い捨てのプラスチック
   65年、燃やせないごみの 3.4% → 98年、50%
 Bごみ処理による環境汚染
   世界一の焼却大国(焼却炉の7割が日本)、
   国土が狭いために焼却
   ダイオキシンなどの有害物質の発生、
   対策費として膨大な税金が使われる
 C埋め立て処分場理問題
   最終処分場の立地と産業廃棄物の不法投棄

2.廃棄物問題は川下から川上へ
 @ごみにするよりリサイクル
  リサイクルでごみ問題は解決するの?
  リサイクルしてもごみは減らない
  ペットボトルのリサイクル、
    メーカー負担は0.2円、税負担は20円
 Aリサイクルより“繰り返し使う”=リユース
  一本のビール瓶は15〜16回使える

3.ごみになる物を作らない社会、ごみを出さない暮らし
 @ごみ処理やリサイクルは「税負担」から「受益者負担」へ
 A生産者の役割…使い捨て製品や有害物質の入った物は作らない
 B消費者の役割…使った後の事も考えて購入する
 C大量生産・大量消費・大量廃棄の使い捨て社会から
→ 適量生産・適量消費・最小廃棄社会へ


暮らしの問題気づき講座 「百円ショップからみえること」
  〜 市場経済と環境を考える

1.デフレ時代の流通大変動
 ・バブル経済の崩壊後百貨店、総合スーパーの経営不振
 ・製造小売業の台頭、ディスカウントストアの価格は胃、百円ショップの急成長

2.百円ショップの実態
 (1)百円ショップの…躍進の道程と現状
  ・最大手・大創産業(ダイソー)はどのようにして成長したか
 (2)百円ショップの実態
  ・どんなものがあるか
例:ダイソー町田店、5階建て売場、面積 2,000坪、総アイテム数 約6万点
  ・どこで作られるか  ××ブランドはMADE IN CHINA
  ・価格の仕組み  大量仕入れ、現金決済

3.資源・エネルギー問題から百円ショップを考える
 ・市場原理の中で置き去りにされていること
 ・デフレ経済になっても止まらない大量生産
 ・限りある地球資源
 ・資源産出国の経済と南北問題

4.ごみ・環境問題から百円ショップを考える
 ・過剰な生産活動がもたらした環境問題
 ・科学物質による大気・水・土壌の汚染
 ・価格に含まれない廃棄物処理の費用を誰が負担しているか
 ・日本のリサイクルシステムに欠けているもの

5.持続可能な社会を目指して
 ・ゴミを買わない暮らし
 ・わたし流のスローライフ

6.地域の中に小さな経済圏を作る
 ・新しい地域コミュニティを創る…地域通貨、地域発電、市民バンク、地場野菜、リユースシステム
 ・消費者と生産者が共同で生み出す生活の財


4年生の環境学習 いのちと環境・ごみを考える

1.地球の誕生から生命の誕生と進化の歴史
 ・生命誕生から35億年、太陽のエネルギーを使い物質と命を循環させてきた
 ・自然界には不要なもの(ごみ)はなかった
 ・今の環境は地球と生き物の複雑な関わり合いで作り上げられた
   例えば大気中の酸素は植物が作り出したもの

2.環境の急変が生命に危機をもたらす
 ・恐竜の絶滅は大隕石の衝突による環境変化
 ・人間は自分の力で急速に環境を変えている
 ・このままでは恐竜と同じ運命が待っているのでは

3.大変だ、どうしたらいいのだろうか!
 ・それにはごみを減らすことが大切
  ・見えるごみ ・・・・・・ 普通にごみといわれているもの
  ・見えないごみ ・・・・・・ 二酸化炭素や有害な排気ガス
  ・見えにくいごみ ・・・・・・ 下水に流されているごみ

4.ごみを減らす具体的な方法を考えよう
 ・子供たちの提案を中心にインターラクティブにすすめた
  たった2時間では短く、話が難しすぎるのではないかと心配した。
子どもたちの書いた感想文を読んで、正確に伝わりよく理解され、多くの子どもたちが具体的にごみべらしをし始めていることが分かり感動した。
プロジェクターを使い、子供たちの興味を引く画像を用意したこと。
何よりもいつも教えている先生と違った人が、少し異なった角度から問題を捉え、異なった話し方が刺激になったのではないかと思う。
  こんな要素が私たちNPOメンバーの教育参加の意味があるのだろう。
持参した手作りの『竹とんぼ』をプレゼント、自然の材料を使い、自分で工夫して作る、体を使って遊ぶおもちゃとして。
子ども向けスローライフの提案としてこれも好評だった。


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