ごみっと・SUN56号
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Q
東京都23区は埋め立てていた廃プラスチックを焼却処理に変更するとし、品川区はそのモデル区として、一部地域で廃プラスチックを可燃ごみとして集めています。
同区の職員は8月から、モデル地域以外で講習会を行っており、「ドイツでは廃プラを埋め立て処分してはいけないことになっている」と説明していますが、この説明は正しいのでしょうか。
ドイツは拡大生産者責任を世界に先駆けて実現した国であり、「2000年度にはDSD社のマークが付いたプラスチック製容器包装を90%以上回収した」という記事を02年の「消費者リポート」で読みました。 世田谷区・植田さんより
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A
品川区の職員は、「ドイツが『一般廃棄物技術指針』 (1995年)の規定により、有機物を3〜5%未満にしなければ埋め立てができなくなった」ことを言っているのだと思います。
これは、メタンガスの発生や地下水汚染を防ぐための措置で、猶予期間を経て2005年から実施されています。
DSDシステムの緑のマークは容器包装についています。
次に回収率ですが、90%まではいかないと思います。 けれども、「容器包装リサイクル法」という法律があるにも拘らず、プラスチック製容器包装を分別収集しないで、いきなり焼却する品川区とDSDシステムに基づいて、プラスチック製容器包装をリサイクルしてから、残りのプラスチックを処理しているドイツとを同一に考えるのは間違っています。
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Q
私の住む小田原市では裏にアルミが貼ってある紙パックまで収集リサイクルを始めました。このような紙パックのリサイクルは燃やした時と比較して、どちらが環境に負荷をかけるのか。科学的なデータをご存知なら教えていただけますか。 小田原市・小泉さんより
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A
ジュースなどに使用されるABパックといわれるパックです。古紙再生技術は年々、進歩していますから、かなり前からリサイクルできます。ただ、アルミなどの金属分は紙にはなりませんから残渣になります。容リ法の改正審議の際に「学校では牛乳びんを使うべき」という発言に対し、事業者は「紙パックのリサイクルと比べてLCA(ライフサイクルアセスメント:製品のゆりかごから墓場まで、使用されるエネルギーや天然資源、環境へ排出される汚染物質を定量的に分析し、環境影響を評価する)でも結論は出ていない」と反論し、環境省もどっちつかずの答弁でした。 資源調達からCO2の影響や灰の処理に加え、収集、梱包、リサイクルにかかるエネルギー、排水処理などを費用面も含め、焼却とリサイクルのどちらが優位か判断するの至難の業です。 費用面だけ考えれば、燃やした方が安いと思いますが、事業者がリサイクル費用を負担するというEPRの考えにもとづけば、自治体はリサイクルできるものはリサイクルし、収集や保管費用を明朗会計にして、事業者に負担を求めるべきです。
また、ABパックのようなリサイクルしにくい複合素材は、事業者の負担費用の単価を高くすべきです。
ほんとうにその飲料容器が環境にとって適切か、事業者が悩んで判断するためにも、リサイクルのお金を事業者がすべて払うようにしたいものです。
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Q
西表島を訪れた北海道の業者が、海岸林に散らばった漂着ごみを見て「資源の山だ」と言ったそうです。業者は北海道で廃プラスチックを収集し、分別洗浄して加工(ペレット状)し、それを海外に輸出しているらしいです。これは違法ではないのでしょうか?
海浜ごみの7,8割は、発泡スチロールです。ウキなども、殆どが再生プラスチックで品質的には劣悪なものばかりです。 沖縄県竹富島 Iさんより
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A
大量の漂着物は問題ですが、廃棄物処理とは別立てで考えた方がいいと思います。廃プラスチックに興味を示した業者はマテリアル(材料)リサイクルの事業者で、洗浄し、加工して輸出すること自体は、問題はありません。
高度成長期にある中国から日本に廃ペットボトルを買い付けに来ています。この背景には原油価格の高騰があります。廃プラスチックも貴重な資源です。 海浜ごみの問題が解決しない限り、廃プラスチック類の処理は、当面自治体が引き受けるしかありませんが、ひどく劣悪であれば、リサイクルは難しいかもしれません。
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