かつて経験したことのない猛暑に見舞われた日本列島。
ところが、この日「青梅の水とごみを考える会」が主催する見学会に参加して訪れた「太平洋セメント埼玉工場」(埼玉県日高市)は、「斜陽」という古臭い言葉が当てはまってしまいます。
日高市では「紙くず、生ごみ、木屑、プラスチック、ビニール、靴、皮革製品等」を「資源化ごみ」として収集、2002年12月からセメント工場で処理しています。 1973年に建替え計画が挫折、その後焼却にこだわらない、新たなごみ処理を模索していました。 93〜97年、地元の日本セメント(現太平洋セメント)との協同で固形燃料化の研究を進めましたが、うまくいかずに断念。
98年に太平洋セメントから、休止キルンを利用した新技術の提案があったというのが簡単な
焼却炉や処分場などの公営の施設建設が困難な現在、民間の技術や施設に任せようという
工場は約280,000uという広大な敷地面積を有しています。 日高市のほぼ中心にあり、1954年に建設されてから、地元企業として象徴的な存在です。 元々セメント工場では、原料として石灰石や粘土等のほかに下水汚泥や石炭灰など、燃料として重油や石炭のほかに廃タイヤや農業用ポリエチレンフィルムなども使用しています。 日高市の方法は一般ごみそのものを普通セメントの燃料にする「AKシステム」といわれるもので、既存のセメント工場を使えるのが特徴です。
流れを説明しましょう。
できた分解物を「セメント焼成キルン」で石灰や粘土などと一緒に原料として投入します。 今回見学をして、やはり「これでごみは減るの」という疑問が浮かびました。
ごみかん理事 服部美佐子 |