10時、家庭ごみ有料化初日、ごみ収集車に乗り込む。 この歴史的な日に立ち会おうと、一週間前から申し入れをし、やっと前日、OKの返事がきた。市長はじめ幹部職員もジャンパー姿でごみ収集車に乗り、収集作業をするという。
収集車も広報に一役
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風はあるものの、雨は小降り。私が乗ったのはM町を回る車だった。運転手はYさん、収集はAさんだ。
運転台に置かれた受け持ち地区の住宅地図のコピーは、3色に色分けされて、コースと進入路への入り方(バックで進入など)まで綿密に記入されていた。 道路事情の悪いM町では、これは絶対に必要なことだが、その周到さには感心した。
これまで東村山市では、ごみは集積所に出すことになっていた。3,000数ケ所に及ぶ集積所があったが、有料化を機に戸別収集となった。アパート・マンションは今まで通りの集積所で収集する。
市の委託を受けた3業者が収集しているが、家庭ごみ有料化が決まって、ある業者は2000年10月より有料化した日野市に出向いて、いろいろ学習したと聞く。
戸別収集は手間がかかる。 奥まった家は車が入れないので、歩いて取りにいくが、Yさんは、Aさんに「走って行くな!」と声をかける。「走ってたらバテちゃいますからネー。夏は大変ですよ。ペットボトルを手放せませんョ」と。
私が乗つたT社は、今回の有料化に伴い、市当局との交渉で、2割の増車を要求したという。他の2社も同様とのこと。けれど2割ぐらいの増車では追いつかないだろうし、収集は大幅に遅れそうだと語気が鋭い。
収集は順調に進んでいく。私も何回か降りて写真を撮る。 戸別に出された可燃ごみは、100%有料袋に入っていて、どれも満腹状態。集合住宅では、有料袋と従来のレジ袋や都推奨のごみ袋で出されたものが入り混じっていた。
これは、有料化は10月1日からだが、ごみはそれ以前から発生しているので、いままで通りの袋に入れてあったものを出したのか、それとも有料化を無視したものか…と、運転手との会話。
いずれにせよ、有料化実施の数日間は、全部収集するようにと、市から通達があったそうだ。
出発時は小降りだったが、突然雨が激しく降り始めた。 収集するAさんは大変だ。予定していた地区の収集は終わったが、出ている量が少なく、車に空きがあるので、別の所も回ることにした。二人の話によると、いつもより3割ぐらいは少ないんじゃないかという。
収集車が来るのを待っていた女性からは、「ご苦労様、一軒一軒で大変ねぇー」とねぎらいの声が掛かる。ある横町に入って行くと、高齢の男性が飲物の入ったコップ2つと菓子をお盆にのせて出てきた。 しばしの休憩。……こんなこともあるンだ! |