2008年6月開催 市民ごみ大学セミナー・講演録
ポストごみ有料化の新たな挑戦
|
2001年10月に、多摩地域の26市長で構成する東京都市長会が、多摩全市での家庭ごみ有料化を提言して以来、多摩地域の自治体は、ごみ減量の切り札として相次いで有料化を導入し、その数は20自治体に達しています。
各自治体における有料化導入後の収集ごみ量の推移は、共通してL字型を描いており、導入直後はごみ量がドラスチックに減少するものの、その後は一向に減っていません。
ごみ量を減少に転じさせ、ごみゼロ社会への展望を開くためには、新たな取り組みと、これを推進するための新たな仕組みづくりが求められます。
そこで、今回の市民ごみ大学セミナーは、全国の自治体の取り組みに精通しておられる山谷教授と、全国の50万人以上の自治体の中で最もごみ量の少ない八王子市、並びに意欲的な取り組みを始めた町田市から、日夜奮闘する担当職員のお話を伺います。
基調講演 ごみ有料化とさらなるごみ減量の取り組み
東洋大学経済学部教授
山谷修作 氏
東洋大学経済学部教授(専攻:環境政策)
(社)全国都市清掃会議研修講師
東京都市町村職員研修所講師
「ごみ有料化」(丸善)、
「循環型社会の公共政策」(中央経済社)など著書多数
*全国の半数の自治体が有料化を導入
*多摩地域のごみ問題と切り離せない日の出処分場
*ごみ減量を促がすヤードスティック競争
*ごみ減量と有料化導入の相関関係
*戸別収集の利点とさまざまな不法投棄対策
*プラスチック製容器包装の有料化の実態と狙い
*生ごみのリサイクルの課題と技術進歩への期待
|
報告1 ごみゼロ社会への挑戦…新ごみ処理基本計画を中心に…
八王子市環境部ごみ減量対策課主幹
杉本正夫 氏
*八王子市が有料化に踏み切った理由
*有料化による減量効果と市民意識の向上
*不燃ごみの52%は廃プラスチック
*ごみ処理基本計画で目指す「循環型都市八王子」
*ごみ処理基本計画の具体的な施策
*収集職員が家庭を訪問して分別指導
*分別がいい集合住宅を「優良集合住宅」に認定
*粗大ごみなどの収集・処理システムの整備
*廃プラスチックの資源化はマテリアルとサーマルを併用
*資源化ルートの拡充など事業系ごみへの対応策
*3Rの取り組みと廃プラスチックの中間処理施設の整備
*これまでの主な取組みの紹介 |
報告2“ごみゼロまちだ”を目指す…ごみゼロ市民会議を受けて…
町田市環境資源部ごみ減量課主幹
市村繁幸 氏

*プラスチック製容器包装の中間処理施設建設が白紙撤回
*市民134人が参加する「ごみゼロ市民会議」が発足
*ごみゼロまちだに向けて報告書で提言
*予算化できる提言は実証実験を開始
*ごみゼロ市民会議の反響
|
質 疑 応 答
|
ディスカッション
|
|