ごみっと・SUN61号
清瀬ごみともだち(東京都清瀬市)会員 坂巻真砂子
私たち清瀬ごみともだちは、リサイクル困難な缶ビールのマルチパック問題の解決に向けて06年2月にビールメーカー4社の環境担当者と話し合いをし(ごみっと・SUN53号参照)、
そして、昨年秋発行のごみっと・SUN57号「ビール以外にもマルチパックが使われていた」ことを報告した際に「近々関係者が同じテーブルについて話し合う場を設ける予定」と書きました。
リサイクルシステム作りに向けた方向性を描けたら、との私たちの願いも空しく、その場で示されたものは、「マルチパックはそれほど溶けにくくはない」と主張するデータでした。2cm角に断裁し、10分間水につけてからパルパー(大型ミキサーのような機械)にかけると、15分後には60%は溶ける…だから問題はない、というのです。 現実には古紙再生促進センターの分類で「防水加工紙」として禁忌品に分類されており、混入させた回収業者はペナルティをとられます。レンゴー(株)は、自らが古紙から再生紙を作る工場を持ち、異物混入がどんなに困るものか知っていながら、こんなことを言うのは論外です。ビールメーカーも一年前に比べ、ずっと後ろ向きの姿勢になっていると感じられました。
ミツカンは、すでに使用を中止したということ。
また、アサヒビールが特定商品に限ってですが、パルプモールドのマルチキャップという新包材を使い始めました。 葦から作った非木材紙で「燃やせます」と表示してあります。
2月3日のTAMAとことん討論会での問題提起の後、古紙ネットの会報、月刊廃棄物、消費者リポートと、さまざまな媒体で取り上げられ、ついに日本消費者連盟が、6月28日、カゴメに公開質問状を出しました。 カゴメが掲げる「地球環境と調和のとれた企業活動」の理念に沿って、包材の切り替えか独自のリサイクル循環システムを求めるという内容です。 7月12日が回答期限です。回答が楽しみです。
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