ごみっと・SUN49号
平成元年(1989年)4月に3%の消費税が導入された時、コスト削減によって価格を据え置いたのがその原点とのこと。 取扱品目を絞り込んで仕入れ価格を引き下げるなど、コスト削減を進める一方、ナショナルブランド商品の販売価格については、地域一番の安値を保証するため、同社の価格が競合店の価格より高い場合は、対抗して値下げを行っています。
レジ袋の無料配布をやめたことによるコスト削減効果は、1枚の原価が3.5円程度なので、 年間1億5,000万円ほどになります。 これを低価格維持の原資に当てて、お客に還元しているのです。 当初は、お客の反発を招いたものの、その後は支持され、順調に売り上げを伸ばしています。 レジ袋の有料化は、首都圏の35店舗で実施。レジ袋はLサイズ(60cm×50cm)1種類だけで、商品として1枚本体6円(税込み6.3円)で販売しています。 レジ袋は、レジ横のフックに吊るしてあり、お客がかごに入れた枚数をレジに打ち込んでいます。
チラシやポスターには、次のように表示されています。 「低価格維持のため、袋はご持参下さいますようお願い申し上げます。 袋がご入用の時はレジでお買い求め下さい。 大1枚6円(税込6.3円)」 新店オープンの時は、お客に周知されるまでに1カ月位かかります。 お客からのクレームに備えて、レジでも実施理由や利益還元方法を明快に答えられるようにしています。 また、オープン直後は、猶予期間として1週間程度無料にし、そのことをチラシにも表示しています。
同社でのレジ袋辞退率は8割前後(有料化実施店の平均)で推移しており、業界平均の13%と比べて群を抜いています。 有料化の効果は明白です。
牛肉、豚肉、鶏肉の一部をラップ巻きにしたり、ポリ袋に入れたりしています。 この販売方法を始めたのは、トレーをごみ箱に捨てて、中身だけ持ち帰るお客が多いことに気づいたからです。 ただし、これはすべて手作業であり、手間がかかります。
ロールのポリ袋も大量に持ち帰る人がいるのではと、サッカー台(荷物を袋詰めするための台)には置かずに、レジで渡していました。 これに対し、「必要以上に渡される」というクレームがついたことから、レジで渡すのをやめ、 サッカー台に置いたところ、結果として、使用量を削減することができたそうです。 さすが! オーケーのお客さんは意識がちがいますね。
オーケー側も、これまでは「消費者のニーズ→低価格」に応えるため、もっぱらコスト削減を追求してきました。
オーケーストアだけでなく、東京・多摩地域でもレジ袋を有料にしたスーパーを見かけるようになりました。
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