修学旅行生がやってきた!

岩手の中学生、東村山で一日現場体験!

 

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  ごみかんにとっては、初の修学旅行生の受け入れである。
盛岡市立北陵中学の13人の中学生たちが、5月12日、東村山市内の施設をフルに活用して、ごみとリサイクルの現場体験をした。以下はその顛末記である。

  3月下旬に、ごみかん事務所に盛岡市立北陵中学の3年生から電話があった。
修学旅行で上京の折、総合学習の「資源節約のためにリサイクルの方法について知り、実際にやってみよう」をテーマに選択したので、体験学習をさせてほしい、というものだった。
最近はアポを取るところから直接生徒たちがやるらしい。
ごみかんのホームページのアクセス数がこの春20万件に達したのは、こういった学校での学習の影響が大きいのだろう。

  まじめで朴訥な中学生たちの依頼に応えるべく、ごみかんで早速協議し、都の環境学習リーダー講座でコーディネートして以来すでにおなじみとなりつつある、東村山市の秋水園、古紙処理業の三栄商事、市民向けの啓発施設・美住リサイクルショップのコースで受け入れを調整した。


ごみ処理施設「秋水園」へ

  当日は9時30分に西武池袋線秋津駅に集合。
ごみかんの担当者は向井加代子、田浪政博の2人だ。予定時間に姿を現した中学生たちは制服姿もすがすがしく、やや緊張の面持ち。まずは駅をバックに記念写真を撮る。
  15分歩いて秋水園に到着。施設見学の前に、近くの秋水園ふれあいセンターでトイレタイムを取ったが、ここでは自販機が大繁盛!

  10時から、霜田ごみ減量課長から説明を受け、見学をスタートする。
次々にと入ってくるパッカー車から、可燃ごみが計量ののちごみピットに投入されていく。
この中間処理場の最大の特徴は、すぐ目の前でその様子が見られること。ガラス越しの乙にすました見学コースなどないのだ。
そのリアルさに、半数ほどの生徒たちは鼻を押さえてのまさしく五感を使った体験をした。ごみとして出されたふとんの山に驚き、結束され山積みになったペットボトルを見上げては「すげぇー」の声。
  秋水園は81年に建て替えられたものだが、19世紀的なところが特徴だ。
特に不燃ごみの選別・破砕施設はその典型で、「すごいところですね…」と率直に感想を漏らす生徒たち。手選別ラインの作業の様子を目を丸くして見ている。
焼却施設の上階に上がりながら、むき出しのパイプを見て、コントロール室へ。ここで委託会社の職員から説明を聞く。
びん・缶の資源化施設でも、人の手がしっかりかかっていることを間近に見て11時50分に終了。


再生資源受入れ業者「三栄商事」へ

  昼食の後、タクシーで三栄商事に移動し、いよいよここで古紙リサイクルの現場体験だ。紺野社長から紙の種類とその処理方法の違いについて説明を受ける。
とりわけ分別をキチンとすることが、いかに重要かについてしっかり話を聞き、分別作業を実際に体験した。
  古新聞の山からビニールひもなどの禁忌品を抜くのだが、やりだすとみんな夢中だ。施設が狭いため2班に分け、別グループは近くの紙パ資源KKに行って見学した。
同社では中学生の見学は珍しく、歓迎されて事務所で飲み物・お菓子などもごちそうになるというオマケまでついた。


市営リサイクルショップへ

  最後の見学は美住リサイクルショップ。
ここは、市と市民による運営が行われている。私は計画段階から関わり、開設当初から運営に携わっている。
元モーニング娘と自称!?する運営委員の説明で施設内を一通り見学。
とりわけ盛り上がったのは、ガラスカレットを溶かしたものをプレートにボンドで貼り付けながら、デザインして楽しむ作業で、全員が真剣になって取り組んでいた。それぞれ廃ガラスとは思えない作品が完成し、この日の記念として持ち帰った。
 予定の時間を少しオーバーしたが、スタート地点の秋津駅に戻り、中学生たちを見送った。
後日、生徒たちから感想文が届き、彼らもそれなりに感じてくれたようで、こちらもホッと安堵した修学旅行生受け入れ初体験であった。

ごみかん理事 田浪政博


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