各地で生ごみを活かす活動が盛んです。単に“ごみ 減量”だけでは、しんどくなるばかりですが、畑づくりを通しての地域での交流、子どもたちの環境学習にもつながって環が広がり、本腰で取組み出す自治体も増えてきました。
この会は27年ぐらい前にできた会で、会員は900名います。 生ごみ研究サークルは97年にできたサークルで「省エネで堆肥化する」ことを実践するために、学習・実践・普及活動ををやろうと立ち上げました。 サークルの会員は50名でその中の事務局員の10名が中心に動いています。展示会や講習会、小中学校の落ち葉の堆肥化や農家に堆肥を持っていくなどの活動を行っています。
家庭から出た生ごみを野菜の農家や畜産農家にもって行って、出来た野菜や乳製品をいただいたりしています。 私も今までリサイクルや日の出の処分場問題などごみ問題オールラウンドでやってきましたが、こういう活動を始めて、ようやく農業との接点が深まって、循環型社会の小型版をやっていくってことがいいなぁ…って思っています。 また、全国的には、NPO法人たい肥化協会の理事をやっていますが、この会は毎年一回、夏に、全国交流会を早稲田で開催しています。 毎回500人を超える大盛況で年々とても良い活動が報告されています。事務局をしていますので、てんてこ舞いですが、とても楽しみにしています。今年も8月に行いますのでよろしくお願いします。 ついこの間ドイツ、デンマークにも視察に行ってきました。ヨーロッパの進んだ堆肥化システムが「日本でもやれる」と確信を持ちました。
とんぼの会では、日本最古といわれる焼却場、二枚橋清掃工場の立替問題に直面していて、市民でお金を集めてダイオキシンの土壌調査を行うなどの活動を行ってきました。 活動は対立型から参加型ヘということで、行政が作った3つの会(審議会、協議会、リサイクル会)全部に、会のメンバーが入っています。 生ごみ堆肥化の活動としては、夏休みに小学校の生ごみ処理機に家庭の生ごみを投入する活動に何年か前から参加しています。行政の施策に協力しながら、なおかつ「こうしたらどうだろう」という市民からの提案や実践をしています。
それで、現在の堆肥化率はいったいどのくらいか予測を行いました。今まで、私たちの会で助成(市からの補助金による)してきたコンポストが3,000個、EMバケツが97個(84年度から01年度の累計)になります。また、市からの直接の補助金による生ごみ処理機が280台(95年度から01年度の累計)購入されています。
これが現在どのくらい使用されているかということになると、私たちの会で、過去2回ほど追跡調査を行いましたが、EMバケツで、購入して2年後に半分ぐらいしか使っていなかったということがありました。それで、コンポストとEMバケツは約半分、生ごみ処理機は現在でもほぼ使用されていると仮定して約1,500戸の世帯が機器類を使って堆肥化に取り組んでいると予測しました。
市の環境部長が委員長で、委員総数は20名。JAや農工大の先生やNPO法人の堆肥化協会の方、地元の農業者の方などが参加しています。 現在は、2、3人の農家の方に農地に生ごみ堆肥を試験的に入れてくださることを打診し、OKしてもらったところです。 都市型の農業は小松菜を年に7回も収穫していたり、兼業農家も多く、広い畑の隅に試験的に入れるのとは違って、出来てくる作物が違ったものになってはいけないし、生ごみ堆肥の受け入れは農家にとっても勇気がいることなんだと実感しました。
また、小金井市には小中学校の給食の生ごみを対象に、11機の大・中型生ごみ処理機を導入して年間約100トンの生ごみの堆肥化を行っています。それを夏休みの給食がない期間に処理機が空いているからと4年ほど前から「夏休み市民投入事業」を行っています。
市民が事前から広報などに努めた結果、前年の3倍になりました。ごみ減量ということでは一ヶ月間限りの活動で、たいした量にはならないけれど、ごみに関する「気づき」や理解のある市民を育てていくきっかけになっています。
小金井市では推進員には多少手当てが出ていますが、夏休み投入事業などのように、投入管理者を全くの無償ボランティアに頼っていては続かないと思います。 公募制にしてある程度有償にするとかも必要なのではないでしょうか。
サンバリエ、ならびに他の8施設では150トンぐらいの生ごみを処理機で一次処理し、その後業者で堆肥にして、市内14軒ほどの農家で使ってもらっています。 市では50戸以上の集合住宅を新築する際には生ごみ処理機を入れるよう指導していますが、 コストが大変かかり、なかなか進まないようです。
そして鶏糞も「ぼかし堆肥」にして、それで大豆を作って、大豆から味噌を生産し、それを売るためにお店まで持って若者の雇用も生み出しています。 会員内で使える「竜馬札」という一枚500円相当の地域通貨を、一日ボランティアをした人に3,000円分を渡しているそうです。それで卵を買ったり、味噌を買ったりできます。 現在は、山の仕事の手伝いや田舎暮らしを体験してもらう体験参加型町おこしまで企画して、もともと外からやってきた彼らですが村の人たちにも受け入れられています。 実際に行ってきて感激しました。できた有機大豆がまた、すばらしく大粒でおいしいんです。
東京の農家はぎりぎりの敷地でやっているから非常に慎重だけど、ここの方は「都会の生ごみを引き受けます」「都会の人に見に来て欲しい」と言ってくださっています。いいものだったら使ってくれる。
ドイツでも家庭でのコンポストには野ねずみ対策で「食べ残し」は不向きとされていますが、自治体で回収する生ごみは食品残渣でもOKになっています。 分別を徹底して、タバコとかの異物を混入しないようにするのはもちろんです。
また、小金井市は公園が多く、市民がボランティアで小金井公園の管理を行っていますが、今回は苗木だけに堆肥を使いました。 堆肥は重いので、できればこれも有償にして、出来た堆肥をたくさん使ってもらうようになればと考えています。 農家に使ってもらうだけではなく、都市には都市の生ごみ堆肥の使い道があると思います。
相続税対策で農家が有利になるようにして、農家の人の土地を借りてやるようにするといいですね。
「ごみを減らそう市民会議」では、市民農園は生ごみを持ってくる人しか貸さないそうですよ。
名古屋市はまだ一部ですが、事業系生ごみとの混合で120トンの堆肥化プラントを作って、200世帯からはじめて02年度には500世帯の堆肥化を実施しています。 名古屋市は周りが農業地帯で、知多半島などできた堆肥を引き受ける市がありました。
ひとつでも自治体で成功すると他の地域にも波及すると思うので、がんばります。
パンフレットやホームページでは、都市と農村を結ぶしっかりした循環型社会システムのようにうたっていますが、処理機で一次処理したものを月1万円で買い取るなんて、冷静に考えるとあり得ないことですよね。 説明会があちこちで開かれて、知人からの紹介などで購入する人を増やしているようなので、小平市や小金井市などでは、行政も注意を呼びかけています。
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