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◆ 年間約200クラスの幼稚園児や小学生を受け入れて実践的な
◆ 日本からの見学者も多く、雑草を茂らせた屋根、南側一面のガラ
◆ 日本でも環境学習の重要性が認知され、各地でさまざまな取り
◆ ごみかんはこの企画を後援し、参加者を募るほか、武蔵野講演の準傭会に参加するなど
◆ 17年間の実践に基づいたベルクマンさんの貴重なお話や、屋外でのワークシヨップを
◆ 参加できなかった方のために、今回は特集に代えて、ベルクマンさんに密着した特別報告を
鮮やかなブルーのジャケットでオリンピック記念センターの国際会議場に颯爽と現われたベルクマンさんは、よく整理された平易な言葉で、多様な活動の実際とそれを支える理念を語りました。
そして、教育のための施設の必要性から、86年、ドイツ連邦庭園省が、公園整備のなかでエコステーションを建設した。エコステーションに関わる実際的なモデルとして、フライブルク市とBUNDが運営していたが、87年放火により焼失。市が再建し、BUNDがその運営を担うこととなった。
地面に半分埋めることでの外断熱、太陽の暖気による暖房を取り入れている。
隣接して野外にビオガルデンがある。薬効別に分けて人間の五感全てが刺激される薬草園、多品種を混ぜて栽培している野菜畑と堆肥場、木と木の間隔を取ってその下で牧草を育てる多品種栽培の果樹園、ミツバチや虫の棲み家のための土壁などがあり、造園のマイスターとボランティアによって手入れされている。
緑の数室
ひとクラス20から25名の子どもたちが、学校の先生の希望により特別授業として受ける。この教窒で伝えたいのは、自然体験の大切さ。 現代の生活の中で、もう一度自然と出会い、自然のすばらしさに感激してもらいたい。 自然を知り愛する者が自然を大切にするのだから。
環境教育とは、単に知識を与えるものではなく、頭と手と心を使うもの。自ら何かをすることが大切。孔子の言葉にあるように「聞くより見ること、見るよりすること」である。 別のプログラムでは、健康な食事をチーマに、野菜の種まきや収穫を体験し、有機野菜のラベルの見方を学ぶ。五感ゲームをしたり、ミツバチのためのボードを各家庭に設置したりなど、多様な企画がある。
ごみに関する学習
ごみを減らすことが一番大切、次がリサイクルで、最後が環境に負担の少ない処理であることを学習する。ごみを減らすことは、楽しくないと実践されない。スーパーでの買い物ゲームで、ごみの出ない買い物をしたり、どこから来た食べ物かを知る。 自分たちで紙を集めて再生したり、生ごみをコンポストにして自然のサイクルを知り、自然界にはごみはないことを実感する。ごみをテーマの劇を上演したり、リサイクル施設の見学で認識を深める、などなど。
フライブルクでは、半分の学校が参加し、20校でソーラーパネルが設置された。また、校庭からコンクリートを追放し、自然素材の遊具を置くなどもしている。 幼稚園においても自然体験は大変重要。『森の幼稚園』は、建物はなく、天候にかかわら ず森の中で過ごし、そこにあるものだけで半日以上遊ぶ。
2000年に私たちがドイツを訪れた時、もう充分実現しているように見える環境への取り組みが、一層の熱意を持つて進められているのに驚いたものでした。
よく晴れた朝、すがすがしい空気を深呼吸しながら、原宿駅から代々木公園に入る。これからエコステーションの“みどりの数室”のプログラムを体験すると思うだけで、日常の景色も違ってみえるから不思議。
受付をすませてしばらくすると「ごみっと・SUN」の連載「Rihoのドイツ便り」の執筆者、田口理穂さんが現れた。今回はワークショップの通訳としての参加だ。
日本全国から集まった30名ほどの参加者が、木の下でベルクマンさんを囲み、話に耳を傾ける。
人は自分の好きなもの、愛するものだけを守ることができるのです、ベルクマンさんのこのシンプルな言葉が、環境学習とは何かを見事に言い表している気がした。
この本から落ちたもの、本にやってきた動物が残したものを探つてみよう。 このゲームで、手でしっかり木に触りその感覚をもとに探すという体験をしたら、その木に特別な親しみを感じたのにびっくり。
耳をすまして集中することで、たくさんの音が聞こえてくる。
植物などを2つずつ用意し、 1人にひとつずつ渡す。 相手の持っているものを手で触って、自分と同じ種類のものを持っている人を見つける。
上に戻っていく様子を見せる。 ▲土の中にどんな生き物がいるか探す。生き物をルーペで観察する。 ▲1メートルのひも4本を四角に置き、その中の植物を観察する。別の場所でも同様に観察する。
せてはいけない。 喜びと楽しみが大事。 ▲75の学校のうち25の学校で、子どもたちが「フィフティー・ フィフティー」という省エネプロジェクトに取り組んでいる。 節電した電気代の半分が学校に戻される。 ▲おもちゃのソーラーヘリコプター、太陽の熱を感じる手づくり パラボラなどで自然エネルギーを学ぶ。
次が分別・リサイクル、その次にいかに環境に負荷を与えず処理するか。 ▲ごみ収集のおじさんの人形「オスカー」が大人気。 オスカーを使って、ごみはどうやったら減らせるかな子どもたちに考えてもらう。 ▲テーブルの上に置かれたいるいるな物の中から「環境にいいもの、悪いもの」のペアを選ぶ。 びんビールと缶ビール、レジ袋と買物袋、お箸と割り箸、充電式の電池と使い捨ての電池、 リユースコップと使い捨てのコップなど。 ▲「きれいなフライブルク」というデモンストレーションでは、子どもたちが町に出て、ごみ拾いを する。 また「ごみを捨てないでください〜きれいなフライブルク*子どもたちより」 と書かれた真っ赤なベンチを、一定期間ごとに移動させながら公園に置く。
朝から一日、ベルクマンさんのワークショップを堪能し、内容もさることながら、私はベルクマンさんの思慮深いまなざしや、微笑みを絶やさない穏やかな人柄からも、多くのことを学んだ気がした。
ベルクマンさん武蔵野講演会の準備に集まった市民たちは、中学校に環境学習についてのアンケート調査を行ったり、先生方に講演会の参加を呼びかけました。 こうした流れの中で実現したのが市立第一小学校の「緑の教室」です。
数室に案内され、早速ベルクマンさんの指示で5つの机を配置し、その上に物を並べました。 ざわついていた子どもたちもエコステーションの話に耳を傾けています。ごみの話では「缶とリユースびんの違い」で地球を10周するという缶の量に驚いたり、ボールペンや紙など身近なものがごみになった時、どっちが環境を汚すのか、質問のやりとりをしながら授業は進みます。 さて、「5つのグループに分かれて下さい」というベルクマンさんの合図でグループになった子どもたちはそれぞれ、机を取り囲みました。
どの机も10名以上の子どもたちが取り囲んでいるので、騒がしいのですが、ここではプラスチックカップを巡って喧々囂々、意見が分かれます。 ドイツではリユース容器ですが、よくないものと判断した子どもたちもいました。
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日本でも各地に、環境教育施設ができてきましたが、エコステーションのように、理念をもった実践を行うNPO、NGOの運営というのは、まだわずかです。 教材を使ったワークショップももちろんよかったけれど、公園の一角に見事に張られたたくさんのクモの巣に、参加者を案内した時のベルクマンさんの笑顔がまたよかった。これが「緑の数室」の基本なのですね。
「ジャパニーズ BUNDを目指して団体をつくったと聞いています。 がんばってください」とごみかんヘもエールをいただきました。 |