エコロジー は エコノミー
武蔵野市から製紙工場へ “割り箸リサイクル” 2月27日の昼下がり、約60万本の使用済み割り箸の入った段ボールを満載したトラックが武蔵野市を出発。向かったのは新座、ターミナル駅でJRコンテナに積み替えられた荷物は、翌日午後3時ごろ、目的地である愛知県の王子製紙春日井工場へ辿り着きました。
事の起こりは、市民グループ「生ごみサークル」代表の藤岡憲子さんがメンバーの兼子実さんと交わした「割り箸を何とかできないかしら」というやりとり。
いい感触を得たのは「(東京)行きはいいが、帰りはさびしい」JRの貨車。5t=300ケース(1ケース=割り箸5,000膳)も積むことができるコンテナの登場で目標もでき、本格的な割り箸集めが始まったのです。飲食店組合(約4,000店)の役員も務める兼子さんは地域の会合で協力を仰ぎ、周辺約20店舗がストックヤードとなった兼子さんの倉庫まで、割り箸を運んでくれるようになりました。
残念ながら、ストックヤードや世話人などの理由で、飲食店組合という組織だった動きには到りませんでした。「頼みの綱」は市民の後押しと事業者の熱意。忙しい合間を縫っての世話役にめげそうになる兼子さんを支えたのは、割り箸を持ってきた店主の「こんなにごみを出していることに気がついた」という何気ない一言。
どの自治体でも頭を痛めているのは、一向に減らない事業系ごみ。4月から施行される「食品廃棄物リサイクル法」では、年間100トン以上生ごみを出す事業者にはリサイクルが義務付けられ、ますます、ごみを出さない事業が求められます。こうしたリサイクルの難関は回収システム。 藤岡 |