市民ごみ大学セミナー2008#1 講演録

市民 事業者 自治体の連携をキーワードに・・・

生ごみ処理の仕組づくりを考える


 自治体のごみ減量の切り札として、生ごみ処理の仕組づくりのモデル実験が各地で行われています。しかし、悪臭防止、回収コストの手以前、生成物の受け皿確保といって難問が横たわっており、規模拡大のめどが立っていないのが現状です。一方で、事業系の生ごみは、食品リサイクル法の施行によって、堆肥化、バイオガス化といった事業が活発に展開されるようになって来ました。

 焼却施設の建替えを予定している自治体にとっては、生ごみ処理の本格的な仕組ができれば、思い切った焼却規模の縮小も可能となります。その方向を目指すために、今回の市民ごみ大学セミナーは、講師の方々による事例紹介を参考に「市民・事業者・自治体の連携」をキーワードとして、生ごみ処理の仕組づくりについて考えます。




ごみかんより 生ごみ処理での事業者との連携〜その意味

ごみ・環境ビジョン21
理事小野寺勲 

*家庭系生ごみ堆肥化の仕組み
*「小さな循環」「大きな循環」
*大きな循環活用の必要性
*大きな循環活用の条件
事例報告1.食品残渣堆肥化を10年前より事業展開

千成産業梶@
社長 宮澤敏夫さん
 

本社・埼玉県日高市。食品残渣の一次処理物に油かす、魚粉、牛糞、鶏糞等を配合して二次処理し、肥料化。自治体の生ごみ一次処理物などの受け入れ先としても知られています。

*事業の概要と歴史
*食品残渣堆肥、取組みへのきっかけ
*食品残渣コンポストの問題点
*受け入れ先と出荷先
*自治体との取り組み

事例報告2.食品リサイクル事業への新規参入

(株)サン・ライフ
 環境部長 田中竜樹 さん

本社・東京都あきる野市。2007年末に東京都瑞穂町に食品残渣の堆肥化施設を完成。 処理能力125トン/日。全国的にも最大級。

*事業の概要
*臭気、処理スピード、品質の追求
*食品リサイクル工場設置許可までの道程
*リサイクルループの構築
*将来の目標

事例報告3.公設民営方式による生ごみ堆肥化事業

NPO法人緑の会
理事長 恒川敏江さん 

茨城県取手市。市がつくった生ごみ堆肥化施設を使用し、市から生ごみの回収・堆肥化業務を受託。 参加世帯数約1,000世帯。

*モデル事業開始までの経緯
*事業の概要
*事業の特徴
*今後の課題

事例報告4食品廃棄物のバイオガス化.

バイオエナジー(株)
 社長岸本悦也さん

本社・東京都中央区。工場は都臨海部のスーパーエコタウン内に立地。
食品残渣をメタン発酵させ、発生したバイオガスを燃料として発電。処理能力110トン/日

*会社概要
*事業の概要

*事業の特徴
*搬入生ごみの実態
*発電のしくみ
*トラブルの発生
*臭気の問題
*事業運営上の課題
*次の目標

■質疑応答

●千成産業/宮澤さんへ
*受け入れの品質基準と受け入れの限界は?
*一時処理されたものを引き取るときは有料化?
*工場内のコンポストの循環を落ち着かせるにはどうすればいいか。
など。

●サン・ライフ/田中さんへ
*サン・ライフの環境処理の仕組みを使えば行政負担がなくなるということだったが、
その仕組みがよくわからなかったので、もう一度ご説明を。
*建設費は? 年間の処理量は? 家庭ごみは対象外ですか? 
従業員数は? 市内の農家1坪当たりの使用堆肥の予想量は?
など

●緑の会/恒川さんへ
*生分解性プラスチック袋とぼかしの配布を18年度からやめたということですが、なぜですか。
*生ごみの提供家庭は、戸建だけでなく集合住宅、も? 
回収ごみの中身に異物が混入していませんか。あるとしたらどのくらいありますか。
など

●バイオエナジー/岸本さんへ
*家庭系の生ごみも扱うのですか。また、家庭系を集める場合、分別せずに集めるのですか。
*採算が取れていますか。
*メタン菌はどういうことで発酵するのですか。また、海外に行く予定はありますか。
*ガス利用とはどういうことですか。一般家庭でも使えますか。
など

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