1899年に、設立され、洗濯機、冷蔵庫、掃除機などの高い品質性、耐久性を社の目標としました。やや高価だけれど、保ちがいいというのが、ミーレ社製品の特長です。会社をあげて、貴重な資源の保存と廃棄物の抑制に、簡単に言うなら「品質と環境保護」をモットーにしてきました。
例えば、掃除機を生産する際に使う、電気量、熱量、照明量などのエネルギーは最小限に抑え、使われる資源の鉄、プラスチック、水、本材などはなるべく再利用するような方針が採られています。
工場内における作業過程に出る物、すべてが、環境に対して害を及ぼさないよう配慮されています。排水は十分に処理され浄化されます。
また、94年から家電製品にリサイクルシステムを導入し、洗濯機・乾繰機と電気オーブン・皿洗い機などの部品のリサイクル率は、総重量の82〜85%に及んでいます。ドイツ最大の環境企業であるミーレ社は、このよう営業哲学に基づき、具体的には次のような活動を行っています。
● 製品の重さ100kgのうち、82〜85kgを再利用している。(製鉄段階までを考慮すると92kg)
● ミレー製品を運搬するトラックは、菜種油で動く大気汚染のほとんどないバイオディーゼル車
● ムダな輸送をしないで、生産過程もなるべく省エネとなるコンピューターシステムを導入。 (鉄道輸送の重視、作業のオートメーションン化など)
● 皿洗い機製造では、ここ10年で、1.5倍の生産量をあげ、使用される水量を40%減少させた。
● 工場排水中のニッケル、亜鉛などは分離して、再利用している。 高度な汚水浄化処理施設を持っている。
● 製品材料には、PCB、カドミウム、水銀などは使われていない。
● 製品の梱包材料のうち、本枠は無加工のドイツ国内の森林資源を活用し、
プラスチック(主にポリエチレン)は焼却してもダイオキシンは発生しない物を使用。
ダンボールは100%再利用古紙のもの、発泡スチロールは98%が空気で、 地下水を汚染せず、生物のすみかをつくるための材料として再利用されている。
● 工場内のプレス機は、それぞれにシェルター壁がつくられ、従来の騒音、 振動の20%にまで減少。
● 社員に対して随時、環境法、リサイクルなどについて環境教育をおこなっている。
● 1996年に「製品が、廃襲される段階についても企業が、 その環境へもたらす影響やゴミ処理について責任をもつ」という、循環経済法が制定されたが、 このすべての基準より厳しい低い基準値をミーレ社は、制定している。
工場内を視察し(経営責任者の話を聞くうちに、「利益より、最終的には環境が大切」という企業哲学が伝わってきました。ミーレ社は、このような経営方針を社会や、消費者にアッピールし、「ミーレ社なら、環境にやさしい、安心」という高い評価を受け、同時に消費者の環境への意識を育んでいるのだ、という確かな実感を持ちました。 |