ね、 知ってた? はるか46億年前に地球が誕生して 海の中に初めての生命が生まれたのは 35億年も昔のこと。 それから長い長いいのちの歴史があって 人類が登場したのが50万年前。 人間は、火や道具を使いこなすことによって ほかの生き物と大きく違っていったけれど それでも200年くらい前までは 水や空気や土や森を地球上の ほかの生き物と分けあって暮らしていた。 |
ところが、20世紀になって 科学技術の進歩が人間の暮らしを変えた。 長い時間をかけて地球にたくわえられてきた 石油や石炭、金属、ウランなどの貴重な資源を どんどん取り出してたくさんのエネルギーを使い たくさんの物を作るようになっていった。 |
人々はたくさんの物に囲まれながら さらに新しいもの、便利な物をと買い続けた。 そして気がついた時には 使い捨てた物たちがごみとなって どのまちにもあふれ出した。 こみを片づけるのは市や町の仕事だから 役所の人は『ごみ戦争』と呼んで なんとかこみをやっつけようと必死になった。 そこで大きな焼却炉をいくつも建てて 毎日どんどんごみを燃やし続けた。 |
こみを出すことが 未来のいのちまであぶなくしてしまうなんて いったいだれが想像しただろうか。 ダイオキシンは魚や野菜などの食べ物を通して 人間の体の中に入っていく。 とうとう、赤ちやんが飲んでいる おかあさんの母乳からも ダイオキシンが見つかって 日本は世界―の汚染国と いわれるようになってしまった。 このことにようやく気づいて 国の大臣も対策に乗り出した。 市長や町長たちは 自分のまちの焼却炉をあわてて点検した。 学者はいろいろしゃべり出した。 企業は頭をひねった。 そして、みんなが考えたことはただひとつ 『ダイオキシンを出さなければいいじゃない?』 |
こみを燃やせば おそろしいダイオキシンが出る。 新しい技術もいろいろ問題がありそうだ。 「ごみにするよりはいいかも」と 何でもかんでもリサイクルすると 必要のないものまでどっさり作られて、 またいつかごみになる このままでは水や土や空気をよごし続け 資源を使いつくして 人間が地球といのちをだめにしてしまう。 いったいどうしたらいいのだろう。 答えはただひとつ。『ごみを出さない』ことだ。 『ごみになるものを作らない、 ごみになるものを使わない』ことだ。 でもごみを出さないで暮らすことなんて、 できるかな?・・・・・ できるよ! いっしょうけんめい考えれば、 できることはたくさん見つかるはず。 |