『魔女の環境教室』 ビジョン座小平巡業
2002年11月13日
ビジョン座座長 吉崎洋子
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ニューバージョンで

  ごみかん環境学習部会の有志により昨年旗上げした「環境劇団ビジョン座」の売りは、クライアントの条件によって自在にスタイルを変えられることだ。
  今回の小平公演は、市のリサイクル・フェスティバルの野外ステージで30分の時間枠、ということだった。

これまでは、子どもたちや、その町でごみに取り組む人たちにも参加してもらい、スライドを使ってドイツの紹介をするなど、1時間半位の環境講座スタイルだった。

  今回は、完全に劇形式の上演となったので、設定を変え、台本も全面的にリニューアルした。<日本の里山に住むサルとウサギが、中国のパンダと一緒に環境汚染をなんとかしようと、イギリスの魔法学校の魔女に出前講座を依頼する>という設定で、三匹の生活観の違いを出しながら、環境に良い暮らしかたを学んで行くストーリー。

 

一週間の勝負 !

  依頼を受けてからの期間が短かったので、2日で台本を書き上げ、いきなりの読み合わせ。
続いて立ち稽古で大体の動きをつかみ、必要な小道具のリストアップをする。
  公演は一週間後に迫っている。各自セリフを完全に暗記して、公演前日に通し稽古をした。

  若いとは言えない面々だが、着ぐるみを着ればわんぱくなサルやあどけないウサギに変身。
掛け合いの間の取り方も、数回の練習で仕上がっていく。
長いセリフの大半は魔女。でもだいじょうぶ、なにしろ自分の書いた台本だからね!

 

魔女のワークショップ

  雨のため一日延びた9月8日は快晴。フェスティバル会場はあふれるような人で賑わっていた。
ステージでは、踊りや演秦、市のリサイクル推進課によるごみ分別クイズなどが、次々と繰り広げられている。旧通産省作成の「循環型社会形成の歌」なんていうのも披露されてビックリだ。

  さあ次はビジョン座の出番。 「ピーターと狼」の軽快なイントロに乗って、中国からやってきたパンダのカンカン登場す。カンカンのメル友、ウサギのミミとサルのタッキーの口から身近に起きている異常な出来事が次々に語られる。川魚の背骨がくの字に曲がっている、タヌキのお腹の毛が抜ける、メス鳥によるメス鳥への求愛行動 etc。

俺だって
水が汚されて!
  魔法学校から派遣された600歳の魔女による講義で、その原因が解明されていく。いのちや自然循環をおびやかす有害化学物質、それを発生させている人間社会のゴミ。
「大切な地球の資源をどんどん取り出して、次から次へと物を作って、ろくに使わずに捨てる。人間の生活からすべて始まっておるんじゃ」
ここから三匹相手に、魔女のワークショップとなる。三匹の持参した玩具や買い物の品々、お弁当などをチェックしていく。

  家族揃ってエコな暮らしを実践しているミミ、多少の手抜きはしつつも、自然素材の玩具などを愛用するカンカン、コンビニも塩ビの玩具も大好きなタッキー。
このあたりから、会場の子どもたちがステージに寄ってきて自主的に参加しはじめた。魔女のひとことひとことに真剣にうなずく子どもたち。質問にも活発に答えてくれる。
環境意識もけっこう高い。

 

魔女の呪文 !

  魔女とのやりとりを通してタッキーも、終わる頃には、環境に良い暮らし方について理解するようになる。

「では、合格のしるしに環境をよくする呪文を伝授しよう」

  「ひとつ言っておきたいのは、この呪文で変わるのは自分自身なのじゃ。
買い物をする時、遊ぶ時、出かける時、この呪文を唱えて、自分が環境に良い暮らしかたをしているかチェックしてみるのじゃ。
そして、自分だけでなく、お父さん、お母さん、おとなりの人にも、勇気を出して言うことじゃ」

  ステージ前で観てくれていた大人も一緒に唱えて、ちょうど時間となったのでした。

それでは、皆さんもご一緒に ・・・・・ ゴミゼロリーン!!


  環境学習部会では一緒に活動するメンバーを募集中です。ご連絡下さい。


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