ごみかん環境劇団 『ビジョン座』 デビュー公演 !
環境学習部会 吉崎 洋子

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  2000年9月に発足した環境学習部会は、毎月の定例会やフィールドワークを積み重ね、ちょうど1年を迎えます。この間、環境学習に対する社会的な関心は高まりつつあり、ホームページを見ての問い合わせや依頼も寄せられるようになりました。
  そのなかでも、7月28日、あきる野市ルピアホールでの「親子で学ぼう!ゴミ・環境講座」は、部会が総力をあげて取り組み、来場者の参加や寸劇を取り入れて組み立てた、新しいスタイルの出前講座となりました。

☆ グットタイミング♪
  あきる野青年会議所(JC)・社会開発委員会委員長のAさんがごみかんの事務所を訪ねて来られたのは、4月始めのことでした。夏休みに親子を対象として環境をテーマにした事業をしたいので、企画も含めて協力を、との依頼でした。

  ちょうど部会では、環境学習のプログラム作りをめざして調査・学習そして論議を重ねていた時期で、ホームページ上に小中学生コーナーを開設しようと準備を進めていました。
今回の依頼では、ごみかん編の絵本「いのちのまちをつくる―ゴミのへらしかた」に描かれている≪ごみになるものを作らない、使わない≫をコンセプトに ・・・・・・

@ どうしてリサイクルやごみの分別回収では、根本的な解決策にならないのか
A ごみになるものを作らない、使わないために消費者は何をすればよいのか

   … などを、楽しく学べて、その日から1つ2つでも行動に移せるような講座にしてほしいとのことでした。

  具体的な対象のないまま漠としたもどかしさの中にいたわたしたちにとって、これはこの上ないタイミングで、部会の企画会議は一回目から、さまざまなアイデアが飛び交って大いに盛り上がったのでした。

☆「環境ビジョン座」旗揚げ!
  小学校の低学年対象ということで、動きのあるステージにし、子供たちが参加する場面を設けるなど参加者と交流しつつ進行するスタイルでいこうと決まり、大まかな流れを作った上で個々の場面の内容を詰め、最終的には約2時間のシナリオを完成させました。
  読み合わせ、立ち稽古、台詞を暗記しての当日の舞台稽古、そしていよいよ『環境劇団 ビジョン座』のデビュー公演となりました。
粗筋は以下の通りです

キャスト
★ビジョンさん(司会進行)   ★ごみチェック隊
★タヌキ  ★バンブー博士  ★ゴミゼロお母さん


☆ 第 1 部
【1】あきる野市のごみ
  生活の中から出るさまざまなごみが混ぜこぜに入った袋を各チームに渡し、あきる野市のごみ・資源の分別方式に従って分けてもらう。
    (会場の子ども3チーム参加)
それをJCの「ごみチェック隊」がチェック、間違っているものを正しく分別する。
  その後、各品目について、収集された後の行方について報告。

 

【2】ごみと環境
  便利な生活のために捨てられるたくさんのごみが、
 人や動物達の命を脅かすほどになっています。


秋川の流域に棲む“タヌキ”
この頃体調が悪くって、と登場

ビジョンさんとのやりとりの中で、それがごみ焼却や埋め立てによる、
環境汚染のせいらしいとわかる。ダイオキシンについて簡単に説明。

 
  自然の営みの中で生き物はどの様にして暮らしてきたのでしょうか。
 今、目指しているリサイクルを中心とした循環型社会で“人や生き物の命”は守られるのでしょうか。


竹とんぼ大学の“バンブー博士”登場

イラスト図を使って、自然循環についてやさしく解説。
人間の作り出した物質がその連鎖の輪に入らないこと、
ごみが自然界の循環といのちを脅かしていることを伝える。
また、リサイクルも環境に負荷を与えると説明。

☆ 第 2 部
【1】本当の解決策は?
  ゴミゼロお母さん登場。最初に分別したごみの中から、今は焼却や埋め立てに回されているが再資源化できる物、無くてもよい物、再利用できる物、使い捨てではない方法に変えられる物などを取り出していく。すると、本当のゴミはわずかになってしまう。

多摩市から来た“ごみゼロお母さん”
外出する時は水筒を使い
台所や食卓に古いタオルを置き
汚れを拭けば
 ペットボトル、ティッシュや紙ナプキン
を使わないで済み

ゴミはこんなに減らせます


  続いて会場から、ごみを出さないために実践していることやアイデアを出してもらう。

【2】いのちのまち
  ドイツで出会った『いのちのまち』2000年8月、ごみかんの運営委員が訪ねた、ドイツの町と人々のごみを出さない暮しをスライドで紹介。

使用したスライドと説明は写真集 ミレニアムのドイツから を参照されたい。

☆ 今後の活動
  企画を立ちあげてから約4ヶ月、ごみかんの日頃の活動を土台にした一つの形を描くことができたのではないかと思います。そしてこれを足掛かりにして『いのちと自然循環からごみを考える』ことをテーマに、自然の保全とごみ問題をわけないで考える環境学習のプログラム作りへと発展させていきたいと思っています。

☆ 着信履歴は語る
  この4ヶ月の私の携帯電話の着信をたどると、いかに頻繁に主催者側と連絡を取りながら進めてきたかよくわかります。3回の顔を合わせての打ち合わせをはじめ、メールやFAX、郵送であきる野の資料を送ってもらったり、互いの企画書を再三送り合ったり。JCの担当者は市役所や一部事務組合に足を運んで調査し、本番にも登場しました。
  私たち以上に多くの会議を持ち、わたしたちの訴えたいことをよく理解して一緒にこのイベントを作り上げたのです。こういった意味でも今回の公演はおおきな収穫だったと言えるのではないでしょうか。


 ごみや環境教育・自然体験を計画している教育機関・諸団体の皆様、目的や対象者に応じたプログラムの企画や実施までのお手伝いをします。
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